テクノロジー

ゲーム制作に使えるAIのオープンソース。エディタ操作、3D生成、効果音、声と、ライセンスの注意点

MicrosoftのTRELLISのREADMEの画像。画像や文章から作った3Dモデルの例が並ぶ

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GitHubには、AIにBlenderやUnity、Godotを操作させる道具や、画像から3Dモデルを作るAI、効果音や声を作るソフトなど、ゲーム制作に使えるオープンソースがある。使う前に確かめたいのは、プログラムのライセンスと、AIモデルのライセンスが別に決まっていることだ。プログラムがMITライセンスでも、モデルの重みが非商用(CC BY-NC 4.0)のものは、商用の目的では使えない。

一覧

名前できることプログラム/AIモデルのライセンス
MCP for BlenderAIにBlenderを操作させるMIT/モデルは含まない
MCP for UnityAIにUnityのエディタを操作させるMIT/モデルは含まない
Godot MCPAIにGodotの起動や実行をさせるMIT/モデルは含まない
ComfyUI画像、3D、音声などの生成をノードで組むGPL-3.0/モデルごとに違う
TRELLIS、TRELLIS.2画像から3Dモデルを作るMIT/MIT(TRELLIS.2は非商用の部品を読み込む)
TripoSR1枚の画像から3Dモデルを作るMIT/MIT
UniRig3Dモデルに骨組みを入れるMIT/MIT
Hunyuan3D 2.1画像から質感つきの3Dモデルを作るTencent独自(EU・英国・韓国は対象外)
Stable Audio効果音や音楽を作るMIT/Stability AI Community License
AudioCraft音楽や効果音を作るMIT/CC BY-NC 4.0(非商用)
MMAudio動画に合う音を作るMIT/CC BY-NC 4.0(非商用)
VOICEVOX日本語の読み上げと歌声LGPL v3ほか/声ごとの規約

AIにエディタを操作させる

3つとも、MCP(Model Context Protocol)という仕組みで、ClaudeやCursorなどのAIアシスタントとエディタをつなぐ。

MCP for Blenderは、以前はblender-mcpという名前だった。Blenderのアドオンと、MCPのサーバーの2つでできていて、Blender 3.0以上、Python 3.10以上、uvというパッケージ管理ソフトが要る。対応するAIアプリとして、Claude Desktop、Claude Code、Codex、Cursor、VS Codeなどを挙げている。Meshy、Tripo、Hyper3D Rodin、Hunyuan3Dで作った3Dモデルを、Blenderに取り込む機能もある(MCP for Blender)。

READMEは、AIがBlenderの中で任意のPythonコードを実行できるので、使う前に作業を保存するよう求めている。アドオンがBlenderの中で動かすサーバーには認証も暗号化もないため、信頼できるネットワークでなければ、自分のPCの中(localhost)だけで使うよう書かれている。既定では匿名の利用データが送られ、AIの学習に使われることもあると書かれていて、環境変数の設定で止められる。

MCP for Unityは、Unity 2021.3 LTSから6.xまでに対応し、Python 3.10以上が要る。UnityのPackage Managerから追加し、シーンやGameObjectの作成、C#スクリプトの編集、アセットの管理、テスト、ビルドをAIに頼める(MCP for Unity)。Unity Technologiesとは関係のないプロジェクトだ。

Godot MCPは、Godotのエディタの起動、プロジェクトの実行、デバッグ出力の取得をAIに任せられる。Node.js 18以上が要り、Godot側にアドオンを入れる手順はREADMEにない(Godot MCP)。

画像や3Dモデルを手元で作る

ComfyUIは、画像、動画、3Dモデル、音声などの生成を、ノードをつないで組み立てるソフトだ。Windows、macOS、Linuxで動き、READMEは、ビデオメモリ4GBとメモリ8GBでも大きなモデルを動かせるとしている。ライセンスはGPL-3.0で、動かすモデルのライセンスはモデルごとに違う(ComfyUI)。

MicrosoftのTRELLISは、文章や画像から3Dモデルを作る。NVIDIAの16GB以上のGPUが要り、動作を確かめているのはLinuxだけだ。後継のTRELLIS.2は、画像から質感つきの3Dモデルを作り、24GB以上のGPUが要る。こちらも動作を確かめているのはLinuxだけだ(TRELLIS、TRELLIS.2)。

動かすのに必要なビデオメモリの目安を、TripoSRの約6GBからHunyuan3D 2.1の形と質感の29GBまで横棒で比べた図。16GBの位置に点線がある
各プロジェクトのREADMEの記載をもとに作成。図:FlameLitt

TRELLIS.2のプログラムとモデルはMITライセンスだ。ただし、Hugging Faceにある設定では、背景を取り除くRMBG-2.0と、MetaのDINOv3を読み込む。RMBG-2.0は非商用のCC BY-NC 4.0で、DINOv3は独自のライセンスだ。READMEにはこの2つの説明がないので、商用で使う前に確かめたい。

TripoSRは、Tripo AIとStability AIが作った、1枚の画像から3Dモデルを作るモデルだ。プログラムも学習済みのモデルもMITライセンスで、既定の設定ではビデオメモリを約6GB使う(TripoSR)。

UniRigは、清華大学とTripoが作った、3Dモデルに骨組みを入れて動かせるようにする自動リギングのAIだ。MITライセンスで、8GB以上のGPUが要る。論文の結果を再現する完全なモデルは、まだ公開予定の段階だ(UniRig)。

TencentのHunyuan3D 2.1は、画像から質感つきの3Dモデルを作る。形を作るのに10GB、質感まで作るには合わせて29GBのビデオメモリが要る。ライセンスはTencent独自のもので、EU、英国、韓国では使えない。モデルの公開日の時点で、月間のアクティブユーザーが100万人を超える製品やサービスを持っていた場合は、Tencentに別のライセンスを求める必要がある(Hunyuan3D 2.1)。

効果音、音楽、声

Stability AIのStable Audioは、文章から効果音や音楽を作る。Stable Audio Open 1.0は最大47秒の音を作り、音楽より効果音や環境音が得意で、リアルな歌声は作れないとしている。2026年5月に出たStable Audio 3には、効果音用と音楽用の小さいモデルがあり、GPUなしでも動く。プログラムはMITライセンスだが、モデルはStability AI Community Licenseで、年間の売上が100万ドル未満なら無料で商用に使える。商用で使うにはStability AIへの登録が必要で、売上が100万ドルを超えたら別にライセンスを求める(Stability AI)。

MetaのAudioCraftは、音楽を作るMusicGenと、効果音を作るAudioGenをまとめたライブラリだ。プログラムはMITライセンスだが、モデルの重みはCC BY-NC 4.0で、商用には使えない(AudioCraft)。

AudioCraftのREADMEのLicenseの項目。コードはMITライセンス、モデルの重みはCC-BY-NC 4.0ライセンスと書かれている
AudioCraftのREADMEは、コードとモデルの重みのライセンスを分けて書いている。画像:GitHub(2026年11月6日に撮影)

MMAudioは、動画や文章から、映像に合わせた音を作る。ビデオメモリは約6GBで足りるとしている。こちらもプログラムはMITライセンスで、学習済みのモデルはCC BY-NC 4.0の非商用だ(MMAudio)。

VOICEVOXは、無料で使える日本語の読み上げと歌声合成のソフトだ。ソフトは商用・非商用を問わず使えるが、「VOICEVOX:キャラクター名」のクレジット表記が要る。声の規約はキャラクターごとに違い、もち子の声は規約でゲーム作品などが許可の対象から外されていて、No.7やユーレイちゃんの声を商用で使うには事前の確認が要る(VOICEVOX)。

手元で動かすならビデオメモリを見る

16GBのグラフィックボードなら、TripoSR、UniRig、TRELLIS、AudioCraftの中サイズのモデルまでが、READMEの目安に収まる。TRELLIS.2や、Hunyuan3D 2.1で質感まで作るには、24GB以上が要る。

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ASUS PRIME GeForce RTX 5070 Ti 16GB GDDR7 OC Edition(PRIME-RTX5070TI-O16G)
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使う前に確かめること

1つ目は、プログラムとAIモデルのライセンスを分けて読むことだ。AudioCraftやMMAudioのように、プログラムがMITでも、モデルが非商用のことがある。

2つ目は、使える地域や規模の条件だ。Hunyuan3DはEU、英国、韓国で使えず、Stable Audioは年間の売上が100万ドルを超えると別のライセンスが要る。

3つ目は、作ったゲームを売るときの手続きだ。Steamで売るなら、AIで作った素材を申告する。書き方はSteamの生成AI表記の記事にまとめた。TripoやMeshyのような外部のサービスで3Dモデルを作るときの条件は、Tripo AIの商用利用の記事で扱っている。

情報確認日:2026年11月6日(日本時間)。ライセンスと必要なものは、各プロジェクトのGitHubのREADMEとLICENSE、Hugging Faceのモデルカードによる。出典:MCP for Blender、MCP for Unity、Godot MCP、ComfyUI、TRELLIS、TRELLIS.2、TripoSR、UniRig、Hunyuan3D 2.1、stable-audio-tools、Stability AI Community License、AudioCraft、MMAudio、VOICEVOX。画像:Microsoft(TRELLISのREADME、アイキャッチ)、GitHub(AudioCraftのREADME)、FlameLitt(図)。

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